引越し後に警察が家にきた!戸別訪問調査って何を調べるの?
県外に引越したら、制服を着た警察官が訪ねてきてびっくり…そんな経験はありませんか?実は意外とこういった経験をした人は多く、突然の警察官の来訪に戸惑っています。
聞かれたことに素直に答えてよいのかどうか、迷う人も多くいます。
これは警察官による戸別訪問調査ですので、自分が疑われているわけではありません。
ここでは、戸別訪問調査で聞かれることやその意味、対応の仕方まで細かく解説していきます。引越し後に驚くことがないように、戸別訪問調査のことを知っておいてください。
戸別訪問調査ってどんな事をきかれるの?
引越し後に警察が来た!これって何?
進学で上京したら、急に警察が来ていろんなことを聞かれた…そんな経験はありませんか?
急に警察が来ただけでも驚きますが、引越し後すぐに来られたら、さらに驚きが増すでしょう。しかし、これは自分が悪くて疑われているわけではありませんので驚く必要はありません。
警察官は担当地域の住民とスムーズに連絡がとれるように、各家庭を訪問してさまざまなことを聞き出しています。
この訪問は「巡回連絡」とも言い、犯罪の抑止や災害防止に役立たせています。巡回の対象となるのはすべての家庭と事業所ですが、警察署長が巡回の必要なし、と指示した場合は行いません。
戸別訪問調査では何を聞かれるの?
各家庭を訪問した警察官は、以下のようなことを聞いていきます。
その過程に住んでいる人の人数と全員の氏名
非常時の連絡先
勤務先
子供の学校
実家の電話番号
近隣住民トラブルの有無
警察に相談したいこと
地域で困っていること
その他警察への要望
警察への要望は話しやすいと思いますが、個人情報に関しては答えることを躊躇する人も多いでしょう。
個人情報のモレは犯罪につながることがありますので、警察と言っても答えるのをためらってしまうのは当然と言えます。
しかし、個人情報を聞き出すことにもちゃんとした意味があり、警察はその情報をもとに「巡回カード」を作成しています。
万が一という場合に役に立つものですので、答えて損になることはありません。
戸別訪問調査を実施する意味は?
では、個別訪問調査を実施するのはどんな意味があるのでしょうか。ここではその意味と活用方法について紹介していきます。
巡回連絡カードの作成
前述したように、戸別訪問調査(巡回連絡)を行った警察官は「巡回連絡カード」と呼ばれる個人情報のカードを作成しています。
個別連絡で聞き出した家族構成とその名前、非常時連絡先や勤務先などが記載されています。
個人情報が残されるということで不安になる人もいるでしょう。しかし、カードは厳重に保管されていますので情報のモレを気にする必要はありません。
そしてこの巡回連絡カードは、有事にその効力を発揮します。例えば
・自分が留守の時に子供や身内が事故や犯罪に巻き込まれた
・自宅付近で火事があった
など、留守の時に何かあった場合は巡回連絡カードを参照して緊急連絡されます。
自分が留守の際に何かあった場合、近隣の人は緊急連絡先を知らないこともありますから、連絡先は巡回連絡カードが頼りです。これを聞けば納得して応えられるのではないでしょうか。
戸別訪問調査の実施状況
戸別訪問調査(巡回連絡)の対象は全家庭ですが、警察官が来たことなんて1度もない!という人もいます。
これは地域差があるためで、すべての都道府県で100%実施されているわけではありません。
そのため、「以前の地区では一度も来なかったのに、引越したら急に警察官が来た」という状況が生まれるわけです。
田舎や都市部で偏りがあるわけではなく、都心のマンションでも戸別訪問調査は行われています。また、家族暮らし・一人暮らしに関係なく調査は行われています。
筆者の例でいえば、東京に上京した後すぐに戸別訪問調査で警察が来て、前述したような個人情報を聞かれたことを覚えています。
住んでいたのはなんでもない普通のマンションですが、オートロックがなく今の基準に照らせばすこし防犯設備が低めでした。
戸別訪問調査は防犯の意味合いも強いので、誰でも入れる建物や転出入が多い建物は対象になりやすいのかもしれません。
ちなみに、個人情報は「任意で記入をお願いします」と言って用紙を渡される場合もあります。私が経験したのもこのタイプでした。
その場合は任意で記入し、後日訪ねてきた景観に渡してください。
警察官は訪問する際、必ず制服を着用していますので一目で警察官と分かります。どうしても不安な場合は警察手帳を見せてもらい、自治体にある警察署に確認してもよいでしょう。
戸別訪問調査を断っても大丈夫?やっぱり疑われるの?
それでも個人情報を教えたくない、という人はこの戸別訪問調査を断っても構いません。罰則は特にありませんし、断っても不具合が生まれるわけではありませんので、どうしてもという場合は断りましょう。
ただし、前述したように有事の際はこの戸別訪問調査が活きてくることもあります。
留守の際に子供に何かあって警察官が助けた場合、子供が名前を言えば巡回連絡カードで調べることがき、迅速に連絡してもらえます。
この場合は学校に連絡するよりも警察官から自分の勤務先や携帯に連絡してもらったほうがずっと早いです。
基本的に戸別訪問調査は「有事の際に備えたコミュニケーション」ですので、答えて損になることはありません。
警察官が本物かどうかわからない場合は駐在している交番の場所を聞いておき、自分で出向いて個人情報を報告する、という手もあります。
身近な交番の警察官の顔を覚え、話をしておくのも大切な防犯方法と言ってよいでしょう。
家族がいる場合や一人暮らしで頼れる人が近くにいない場合などは、警察との連絡がスムーズにできれば安心感も得られます。
引越してすぐに警察が来ると非常に驚きますが、決して疑われているわけではありません。コミュニケーションはしっかりととっておきましょう。
まとめ
警察による戸別訪問調査は地域差があるため、初めての土地で急に警察が家に訪ねてくる、という経験をする人もたくさんいます。
警察官は疑って訪ねてくるわけではない、ということを頭に入れて、個人情報に関することも答えておきましょう。
地域の警察官に守ってもらえれば、親戚のいない土地や一人暮らしの時も心強いものです。
転出入の多い都会の小さなマンションなど、隣人とのコミュニケーションが希薄な場所では自分の身を守るためにも、戸別訪問調査にこたえておくとよいでしょう。